こんにちは!ユッカです。
今日は前回の記事、敷金編の続きです。
お部屋を借りる最初のタイミングで支払う「初期費用」のうち、礼金について解説します!
礼金って何!?
礼金・・・。お礼のお金??何のお礼じゃ(=゚ω゚)?お札だったら欲しいぞ!!
その気持ち分かります。何のお礼なのか分からない。
お部屋を借りるのになぜお礼のお金を払わなければいけないの?って疑問が湧きますね。
その疑問に答えていきます!
まず結論から言うと、
礼金とは部屋を借りる時、借主(契約者)が大家さんに対して支払う一時金のことである。
そのまんまやんけ~( ゚Д゚)!!
はい、そのまんまです。ごめんなさいm(_ _)m
ちなみに敷金のように、解約時に返還されたりはしません。
冗談はさておき・・・
昔むかし・・・戦後の住宅不足の時代は公営住宅はもちろん、民間の賃貸住宅の数も少なかったので、借主に比べて大家さんの立場が圧倒的に強かったんです。
なので、人々は部屋を借りる時に「貸してくれてありがとうございます」という意味で金員を納めていました。
もし同じタイミングで、部屋を借りたい人が複数現れた場合には、礼金をより多く支払う条件を提示した人が争奪戦に勝ち残り、借りる権利を得ることが出来たそうです。
この時代は部屋を借りる権利を得るためには、礼金を支払うと言うことが当たり前だったんですね。
そのような昔からの慣例もあり、私が担当した中でも年配の大家さんなんかは、礼金の事を「権利金」と言う方もいらっしゃいました。
少し脱線しましたが、もう一度結論を言うと、礼金とは昔からの慣例で続いている契約時の一時金です。
でも今は空き家問題があるほど住宅が余ってるのに、なんでずっと大家さんが得になる礼金制度が続いてるの??
はい。鋭いツッコミありがとうございます!
そうなんです。今は住宅余りの時代なのに、なぜかこの礼金制度がまだまだ残っています。
特に都心通勤圏には根強く残っているのです。
次のブロックでは、なぜこの礼金制度がまだまだ残っているのか解説したいのですが、
ひとまずその前に、礼金の相場金額についてお話しさせてください。
礼金の相場はおいくら万円??
2022年現在の礼金の相場は、ズバリ、、、
月々の賃料の0~2ヶ月分が相場です!
家賃7万円の物件で考えると、礼金1ヶ月なら7万円。
2ヶ月なら14万円。0ヶ月ならもちろん0円!
けっこう金額が変わってきます。
0~2ヶ月って、幅ありすぎやんけ~( ゚Д゚)!!
そうですね。ごめんなさいm(_ _)m
もう少し細かく説明すると、SUUMOやat home等のお部屋探しサイトで一番よく見かける募集条件は、礼金1ヶ月分です。 ←はよ言え~(-_-)/~~~
1ヶ月が多いのは分かったけど、なんで0ヶ月とか2ヶ月とか幅があるの??
はい!よくぞ聞いてくれました!!
礼金の多い少ないは、物件の人気に比例しているんです!!
例えば・・・
①不人気物件の場合
駅から遠かったり、古かったり、使いにくい間取りだったりと、不人気の物件は礼金を0ヶ月にして、少しでも借り手が見つかるように安く設定します。
②人気物件の場合
逆に、人気エリアの駅チカ、新築(もしくは築浅)、人気の間取りや設備など、誰もが住みたいと思うような物件は、少々礼金をお高く設定しても借り手はどんどんやって来ます。
こういった人気物件は大家さんも強気なので、礼金2ヶ月といった場合もあります(`・ω・´)/
③平均的な物件の場合
駅からも普通の距離、間取りも普通、広さも普通、築年数もそこまで古くないと言った特に人気でも不人気でもないような物件は、礼金も普通に1ヶ月という場合が多いです。
た・だ・し、豆知識として・・・このような物件は、タイミングによっては交渉で礼金を安くしてもらえる場合もあります。
以上、礼金の相場をお話ししました!
次は、保留していた礼金制度が現在も続いている理由・・・業界裏話を解説します。
礼金制度が現代にも残っている理由
冒頭で礼金制度は戦後の住宅不足がルーツというお話をしてきましたが、戦後から80年近く経った現代で、なぜこの礼金制度は続いているのでしょうか・・・。
今は空き部屋に困っている大家さんも大勢いるはずなのに、早く礼金制度なんか無くなっちゃえばもっと気軽にお部屋を借りられるのに~!
そうですよね。0ヶ月か1ヶ月か2ヶ月で、初期費用の金額がウン万円単位で変わってきますから、切実な問題です!!
しかし・・・実はこの礼金制度、ちょっと賃貸業界の裏側的なお話も絡んできちゃうんです・・・!!
もったいぶるのも何なんですが、これを言ってしまうと同業者にめちゃくちゃ嫌がられると思うので書くことを躊躇っちゃいます・・・
だがしかし、駄菓子菓子・・・!!
このブログはあまねくお部屋探しをする方々に役立つ情報を発信することを目的としているので、勇気を出して書きますっ(; ・`д・´)!!
実はですね、物件に借り手が見つかって無事契約となったタイミングで、ほとんどの大家さんは不動産会社に広告料という名目のお金を支払っているんです。
この大家さんが支払う広告料の金額は、成約賃料の1ヶ月分程度が相場なんですね。
・・・そう!礼金の金額とほぼ同額なんです!!
礼金を借主さんから頂けば、大家さんは礼金をそっくりそのまま不動産会社に広告料として支払う事が出来るんですΣ(゚д゚lll)!!
そういうカラクリなんです・・・。言ってしまった・・・m(__)m
礼金1ヶ月なら、借主さんから頂いた礼金を、そのまま不動産会社に広告料としてスライドすれば大家さんの懐は痛まないですよね。
礼金2ヶ月なら、そこから不動産会社に1ヶ月分スライドしても、残り1ヶ月分は大家さんの手元に残りますよね。
じゃあ礼金0ヶ月なら・・・??
大家さんは自分の懐から広告料を支払わなければいけません。
せっかく借主さんが見つかっても、1ヶ月分を不動産会社に支払わないといけないのですから、空室がもう1ヶ月続いたのと同じ懐事情になります。
このような、「礼金と広告料」の関係もあり、戦後80年近く経っても「礼金制度」は続いているんです。
理不尽と言えば理不尽。
賃貸業界に携わっていた者として、礼金制度は悪とは言い切れない立場なのですが、借りる側からしたら、大家さんと不動産会社の勝手な言い分ですよね。
礼金制度・広告料の是非は難しい問題だなと思います・・・。
礼金交渉って出来るの?
借主にとってはなかなか理不尽に感じる礼金制度ですが、減額交渉が出来る場合もあります。
大前提として、人気物件は減額交渉は難しいです。
なぜかと言うと、減額しなくても借りてくれる人は他にもいるからという事。
礼金交渉が出来るのは、不人気物件や、ごく普通のありきたりな物件で、しばらく空室が続きそうな状況の場合です。
不人気物件は言わずもがな、他の物件よりも借り手に有利な募集条件にしないことには入居者は現れませんので、交渉は比較的通りやすいです。
不人気物件とまでは言わなくても、決め手に欠けるごく普通の物件は、交渉すれば礼金を減額できる場合も多々あります。
例えば、1月~3月の引越し繁忙期は、大家さんは黙っていても入居者が見つかりますが、梅雨時や真夏なんかは引っ越す人が少なく、何か月も空室になってしまう可能性が高いです。
そんな梅雨から夏にかけての時期は、すぐに入居者が決まるなら礼金を減額しても大家さんにとっては結果的に儲かるので、交渉に乗ってもらいやすいです。
また、同じような物件同士で迷っているんだけど、こちらの物件にしたいから安くしてほしいなど、交渉の持ち掛け方は色々あります。
金額もゼロか百かではなく、1ヶ月を0.5ヶ月にしてほしいといった方法や、7万円のところを5万円に負けてほしいなど、様々な条件提示が出来るので、担当の営業さんとよく相談して上手く交渉してもらいましょう。
このように、礼金を安く済ませたい方は、なるべく1~3月のような賃貸繁忙期を避け、人が引っ越さない季節にお部屋探しをすることや、担当の営業さんに上手に交渉してもらう事が、減額成功へのカギとなります。
礼金まとめ
というワケで、今日は礼金について解説してきました!
- 礼金とは部屋を借りる時、借主(契約者)が大家さんに対して支払う一時金のことである。
- 不人気物件は礼金がゼロの場合もあるが、人気物件はたいてい礼金支払いが契約条件になっている。
- 礼金相場は賃料の1ヶ月分が一番多い。(都心通勤圏の場合)
- 引越し時期や競合物件の有無によって、礼金の減額交渉も可能。
借りる側にとっては、無くなってくれると有難い制度なのですが、東京近郊ではまだまだ無くならなさそうです(T_T)
希望するお部屋のスペックと支払金額のバランスを取って、上手く交渉できるといいですね。
以上、今日はここまで!
また次回の記事ででお会いしましょう~(^^)/
※お部屋探しの疑問・お悩み相談などはコメント欄にご記入いただければ簡単なアドバイス可能です。
コメント